社長の思い付きを商品化。その時、裏方は

その時、裏方は

社長の思い付きで新商品が生まれるのはよくあることです。
問題なのは商品化した後、誰が、どう動くか、です。

営業は自分の売りやすい商材なら喜んで動きます。
しかし難解なものは敬遠し、自分のノルマ達成に近い商材に営業力を注ぎます。
この状態を「(新製品に対して)営業が動かない」と社長は嘆くのですが、営業はノルマを抱えているので仕方がありません。我が身が大事です。

社長の思い付きであろうとなかろうと、商品化してしまった以上は売り込みをかけなければなりません。
しかし営業からは敬遠される。
そんな時は社長の想い(思い付き)をサポートする部門(裏方)の存在が必要です。
それは営業ノルマから切り離された部門で、市場調査と広告宣伝と開拓営業が役割です。

社長の「えいやあ!」で出来ちゃった商品なので、恐らく実際の市場ニーズは分かっていないことでしょう。
想定したニーズと現実のニーズが同じとは限りませんので、顧客へのヒアリング調査が必要です。
そして場合によっては新規市場の開拓、新規参入となります。
予備知識のない分野は、営業を困惑させてしまいます。
さらに商品への認識、商品への理解(啓蒙)といった広告宣伝活動に加え、市場調査次第では品質改良やバリエーションの増加も検討しなければなりません。
売れる形にしなければ買ってもらえないわけですから。

新商品の市場投入には、通常の営業ではない営業&マーケティング活動を担当する人材が欲しいです。

私がフィルムメーカーで営業していたことの話です。
ポリエステルフィルムがメイン商品でしたが、ある時社長は知り合いの紡績会社と協力して繊維化を成功させました。
続いて、平織物の試作品も作ってしまいました。
面白い商品なのですが、アパレル市場の伝手がなく、更にキワモノ商品なので織物単体で扱ってくれる顧客が見つかりませんでした。
私が市場調査していると、プリントしたら面白い、というユーザーの声を聞き、私が知り合った製版会社の営業に協力で浮世絵デザインを製版してもらい、同じく知り合ったTシャツプリント会社の社長と共同で、昇華プリントした織物の試作品が出来上がりました。
ユーザーの声を聞いて商品の姿を変えることで市場に受けられることもあるのです。

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マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
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