マーケティング担当者へのクラスチェンジ

人材採用が難しくなってきています。

「マーケティングをやりたいけれど人材がいない」
という企業の声をよく聞きます。
マーケティングという価値が見えない人員のためだけに、と人材採用をためらう社長さんの気持ちも分かります。
ならば営業を採用しておけば売り上げにつながるから、と安易に営業ばかり増やしてしまうのもどうかと思います。

そこで提案したいのは、今ある人材をマーケティング担当者にクラスチェンジするということです。
新規で人材採用するよりも、社内の業務に精通していますし、商品も理解している人材のはずです。

マーケティングの仕事はルーチンワークと違い仕事内容が多岐にわたりますので、他の業務との掛け持ちは難しくなってしまいます。
そのためマーケティング専任とするのが望ましいです。

さて、どんな部門から引き抜いたら良いのでしょうか?
得意なスキルを挙げてみます。

・営業推進/広報 → ”PR”を理解している
・商品企画/商品開発 → ”自社商品”と”ニーズ”を理解している
・業務/管理 → ”業務の流れ全体”を理解している
・営業 → ”売る”を理解している
・営業アシスタント → ”営業支援”と”お客さんの動き”を理解している
・社長秘書 → ”経営戦略”を理解している
・WEB制作/デザイン → ”見せ方”と”制作物”を理解している

マーケティングには、
・経営者の「謀る」戦略
・営業の「売る」精神
・クリエイターの「創る」感性
を必要としています。

各部門の得意とするスキルがあるので、足りないスキルを身に着ければマーケティング担当者への転身も可能になります。
マーケティング担当者を育成してマーケティングを始めてみませんか?

 

 ———————————-
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
———————————-

経営者が抱える人材の悩み、営業編

中小企業の抱えている課題として、6割の経営者が”人材の不足”と回答しています。(商工会議所レポート)
内訳としては、作業スタッフ・営業スタッフの不足であると5割の企業が考えております。(複数回答)

ここ数年、私は採用にも関わり人材市場も目にしてきました。
最近の景気好調で、営業の採用は難しくなってしまいました。
募集をしても応募してくるのは、飛び込み・テレアポが得意?な方達ばかりです。
それと40代50代の世代。
会社としては、”何でもいいから人が欲しい”という状況に追い込まれて適当な採用に踏み切ってしまいますが、”使えない営業”を採用してしまうと、お客さんには迷惑をかけ、間接部門には負担をかけ、それでいて業績が上がらず、結局は会社のお荷物になってしまいます。

使えない営業”とは、そもそも営業の質が悪いので、セミナーや研修に行かせても効果が上がりません。
こういった時こそ、営業活動の標準化を図るべきだと思います。
営業ツールや仕組みによる標準化は、出来の悪い営業でもある程度の営業活動が出来るようになりますので、営業力の底上げを図ることができます。
また、新規開拓のためのリスト作りも必要でしょうが、出来の悪い営業に任せても見込み客作りは無理というものです。
こういった場面でも、マーケティング担当者を活用しましょう。

 

 ———————————-
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
———————————-

営業が経営方針に従ってくれないという時には、

営業が思うように動いてくれない、経営方針に従ってくれない、という経営者の話をよく聞きます。
私も営業マン時代に社長のそんな嘆きを耳にしました。
営業からすると、「(自分の)売り上げが上がっているのだからいいじゃないか」という思いですが。
売り上げだけではなく営業の質やその先の展開を考えているのが経営者の仕事。
営業力を改善したいと思い、営業マンにセミナーや缶詰研修に行かせてみるも、経営者の意とする効果が出なかった、というのがよくあること。

そこでマーケティング担当者を使うのです。
マーケティング担当者は経営者の分身、実行部隊です。
彼もしくは彼女を通じて、営業に経営方針に沿う営業活動をさせるのです。
営業活動を営業任せだと、自分のお客さんだけが大事で、自分の成績本位の行動しかしません。
営業活動にマーケティング担当者を関わらせるとこで、経営方針に沿う方向へ誘導するのです。

例えば、
・経営者の意図した営業ツールの制作して営業に持たせる
・自社ホームページに経営者のお勧めの商品や経営者のターゲットとしたい客層に向けたメッセージを掲載
・営業に同行させてお客様満足度調査と称してヒアリングさせ実態把握
・勉強会や技術説明会でマーケティング担当者が発表

営業個人はやりたくない、しかし経営者としてはやってもらいたい活動・狙いたいターケット戦略を、マーケティング担当者に動いてもらう訳です。
それには、社内の組織改革が必要になります。
マーケティング担当者の位置付けを、営業と並列、または経営者・営業部門長直轄に組み換えます。
また営業とマーケティングの会議、経営者とマーケティングとのすり合わせをきちんと行うことが必要です。
マーケティングの活動を社内にきちんと理解してもらわなければ、「また社長が勝手なことしてる」と陰口を叩かれかねないので。

———————————-
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
———————————-

私のマーケティングの基礎となったもの、その2

私が営業マン時代、周囲の同僚営業とはちょっと異なる活動をしていたと思います。

私は口下手なものですから、お客さん相手に上手な説明が出来ませんでした。
口車に乗せる営業ではなく、どうすればお客さんが私の説明(営業)を聞いてくれるのか、どうすれば受注につながるのか、ということをさんざん考えた末、ツールを使ってお客さんに説明することをするようになりました。

ツールで見せるのは、これまでの実績をわかりやすく説明したもの、実績がなければ想定した事例を挙げて説明しました。
文章・写真・イラストなど自分で制作して見やすくして、出来るだけ多様な事例を挙げました。
そして経験を積んでくると、ソリューション(課題解決)が上手に出来るようになりました。
お客さんの話から自然と課題が見えてきて、自然と解決案が浮かんでくるのです。
案が浮かんでくれば、イメージを描いてみます。削って加工してみます。簡易的にプログラムを組んで動かしてみせます。
お客さんは、見れば自分が”どうしたいのか”が分かってきますので、見せたものをたたき台にして修正を言ってきます。

お客さんが”どうしたい”というのを聞き出すのではなく、このようにお客さんを自分の思惑へ誘導することで、製造業でもサービス業でもシステム開発でも、ソリューション営業としてうまくいっていたと思います。

お客さんの”どうしたい”が出てくるまで、何日までも受注に至らず、無理強いして挙句にはクレームになるような”できない営業マン”をさんざん見てきました。
営業マン時代の私のような動きは、会社によっては技術部や製造部・デザイン部が行っていると思います。
かれらの知識は自社製品には強いがお客さんや市場に関しては無知であることが往々にしてあります。
かれらをマーケティング担当者に格上げして、直接お客さんや市場に関わらせることで、ビジネス全体が把握でき、より的確な営業推進活動ができるのではないでしょうか?

———————————-
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
———————————-

私のマーケティングの基礎となったもの

今でこそ、”マーケティング”と言っていますが、私が営業マン時代の十数年間は”販促”とか”営業推進”と呼んでいました。
私自身の営業成績を上げるために行っていた技術・手法が、私のマーケティングの基礎となったものの一つです。
もうひとつは、製造業ではお馴染みのQCサークル活動です。

若いころの話、営業部に所属していましたが、製造部門と同じようにQCサークルに参加させられていました。
そこでQC的考え方・理論を叩き込まれました。
当時はいやいや行っていましたが、別の会社に転職してみると、周りがアナログ的な営業をしている中で私はQC的思考で仕事を解決するようになっていました。

営業マンでしたから当然、
・売り上げを伸ばすにはどうするか?
・新規開拓をどうするか?
を常に考えます。
そこでQC的思考が自然と出てきたのです。

QCストーリーの
現状把握→要因解析→対策の検討・実施→効果の確認→標準化→今後の課題

そして
PDCA→PDCA

マーケティング活動をする上でも同じことが言えます。
まず売り上げ・引き合いに関する現状を把握し、問題点を解析、対策を考え実施してみて・・・

これまでたくさんの営業マンを見てきましたが、できない営業マンはこんなこと考えませんね。
あなたの会社でできない営業のために業績が上がらず困っているあれば、マーケティング担当者を育成した方がよいと思います。

———————————-
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
———————————-