マーケティング担当者の使い方<序>

マーケティング担当者の使い方

コンサルタントになって気付いたのですが、企業におけるマーケティング担当者の扱われ方が不遇に感じました。

当事務所に来られるマーケティング担当者(相当)の方にお話を伺うと、マーケティング担当者に任命されたけど何するのか分からないと不安に思う方が多いのです。
恐らく任命した社長本人もマーケティング(難しい言葉)を理解していなくて、マーケティング(甘美な言葉)はWebっぽいことをすれば引き合いが増えるだろう的に思っている。
そこでマーケティング(難しい言葉)はマーケティング担当者に丸投げ。
だからといってマーケティング担当者に権限があるわけでも企画・戦略をさせるわけでもない。
そんな漠然とした役割を任されるので、任された側は不安に思うのは当然です。
社長が想像しているマーケティング担当者を言い換えれば、ホームページ担当、アクセス解析担当、Twitter担当、チラシづくり担当・・・
制作作業者または運営作業者です。
業務を丸投げなので、担当者が辞めたら公式Twitterも終了みたいな話が度々起こるのです。

マーケティングは経営学も含まれる活動ですので経営者自身も関わらなければなりません。
担当者に任せっきりではダメです。
マーケティングは”会社経営”の小型版であり『営業と顧客』限定版であります。
そしてマーケティング担当者は『営業と顧客』に関しての経営者の分身であり実行部隊であります。
マーケティング担当者にお任せで放置せず、経営方針の方向性を示してあげなければ彼らは上手く活動できません。

マーケティング担当者の使い方次第で営業活動が活性化します。
営業を経営者の思う形に動かせるのです。
やり方によっては営業部門長よりも上手く営業マンを動かすことができます。
そのためには経営者自身がマーケティング担当者をコントロールする必要があります。

マーケティング担当者に何をさせるか?(どんな行動)
マーケティング担当者に何をさせるか?(目的・意図)

マーケティング担当者は使い方次第で営業活動に大いに影響を与えるのです。
以降何回かに分けて、経営者によるマーケティング担当者の使い方について述べたいと思います。

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セミナー・勉強会のネタを探そう

勉強会事例その1、病院の夜勤管理

営業には狩猟型と農耕型があります。
私は狩猟型には向かずもっぱら農耕型の技術を磨いて、現在のマーケティングの基礎を作り上げました。

農耕型の例として、セミナーや勉強会があります。
セミナーや勉強会を開催して新規顧客の獲得を目指し、既存顧客をファンに育てることを目的としています。
狩猟型だと売り込まれる感が強いので警戒されがちですが、セミナーや勉強会では情報を提供することにより顧客の興味を引き、顧客からのお問い合わせ・ご相談を受けてこちらが有利な立場で商談を進めることができます。
セミナーや勉強会をやりましょうと言っても「ウチには勉強会になるような技術もネタもないよ」と言われるかもしれません。
しかし事業を興している以上、顧客にとっては何らかのメリットが存在するから契約していただいているのです。
そのメリットに気付くことができれば勉強会のネタになります。
お勧めなのは事例紹介です。
これまでの商品導入の過程を紹介するのも良し、想定した活用事例を挙げるもの良いです。

勉強会のテーマの例)
取扱商品:タイムレコーダーシステムの場合
事例その1:病院向け導入事例
・夜勤スタッフの日をまたぐ勤務時間の計算方法を・・・
事例その2:工場向け活用事例
・終業時のパート社員一斉退勤でタイムレコーダー打刻が混雑になり・・・

勉強会事例その2、工場の終業打刻

顧客にとって有益になるヒントを提供してあげるのがセミナーや勉強会です。
自社の会議室やホテルの会場を借りて広く集客して開催する方法もあれば、顧客の会議室・食堂を借りてその顧客向けに行う方法もあります。
またビッグサイト等の展示会に併設しているセミナールーム・プレゼンテーションコーナーに申し込んで展示会来場者向けに発表する方法もあります。

セミナー・勉強会を実施するにあたり、ネタとなる情報を集めることが大事なのですが、情報収集を営業任せにしては失敗します。
上がってくる情報が営業によって異なり不均一になりがちです。
情報収集担当(例えばマーケティング担当者)を決めて、営業並びに技術スタッフから聞き取りを行い、まとめることが必要です。
十分なネタが集まればセミナー・勉強会だけでなく様々なマーケティング展開が可能になります。
Webサイトのコンテンツ、事例集配布用冊子、DM、展示会の出展テーマ、そして営業の訪問ネタ。
セミナー・勉強会になるようなネタを探してみましょう。

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地方営業所の営業マンも情報が欲しい

東京に集中する情報を地方に発信する

地方の営業所に所属する営業マンは、その地域の情報しか耳にしません。
東京の営業本部の営業に比べたら情報量が圧倒的に少ないのです。
そんな劣悪な環境でも、東京本部と同じように営業活動に励まなければなりません。

営業本部と地方営業所とが出席する営業会議は、情報交換する機会であって欲しいのですが、会議を進行している社長と営業部門長が聞きたいのは売り上げの数字。
情報交換は個別に・飲み会の時にでも、みたいに放任しています。

顧客を訪問するネタが欲しいのは、東京本部の営業マンも地方営業所の営業マンも同じです。
地方営業所の営業マンだって情報が欲しいのです。

マーケティング担当者並びに営業を支援する部門は、東京本部の営業マンだけでなく地方の営業所とも情報の共有をしてほしい。
むしろ地方の営業所こそ営業支援を必要としています。
東京に集中する情報を地方に発信する、情報ハブの役割をマーケティング担当者には担ってもらいたい。

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提供する情報の多さが営業の説明を省力化できる

顧客ニーズを想定する

営業が顧客と面談する。事前に顧客が情報を仕入れているといないとでは成約率が違います。
顧客(になりうる方)が事前に情報を知っていることで、顧客の中ではある程度の予測・見当を付けて面談に臨みます。
つまり営業からの無駄で見当違いの説明を聞くことを防げるのです。
営業との面談は、顧客の購入判断の最終段階に来ているのです。

顧客(になりうる方)が欲しい情報はどんなものなのか?
営業が面談までは知ることが出来ませんので、ある程度の予測・想定をして情報を用意する必要があります。
いくつものパターンが必要になることでしょう。
パターンを増やすことで、顧客は自分のニーズとのマッチングを図ってくれます。
提供する情報の多さ、パターンの多さが、顧客ニーズとのマッチング率を上げることになります。
そして営業は無駄で見当違いの説明をする必要がなくなり、場合によっては説明自体を省力化することができます。

事前に顧客(になりうる方)への情報を浸透させるのがマーケティング部門の役割です。
顧客が欲している情報とは何か?それは誰が一番知っているのか?
マーケティング部門と営業は仲たがいしている場合ではありません。
マーケティング部門は営業と一緒に考えるべきでしょう。

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マーケティング担当者は営業前営業専任スタッフ

営業のターゲットは氷山の一角

営業スタッフひとりが営業活動できる範囲は市場のほんの一部です。
それも市場の見えている一部にすぎません。
限られた時間・距離・人員では、見えているターゲットにアプローチをかけるのが最も効率の良い方法だからです。

市場の中で見えていないターゲット層、気付かせることで顧客になりうるターゲット層に対して手を打つのが新しい受注を増やす方法、新規開拓です。
知ってもらう(告知、・認知)、気付いてもらう(認識・啓蒙)、そんな人たちにアクションを起こしてもらう(引き合い・集客)ことを目的とした活動。
営業前営業活動は、営業ノルマを抱えている営業スタッフには務まらりません。
専任のスタッフが必要です。
マーケティング担当者は、マーケティングという考え方(売れるための仕組み)を基に活動する営業前営業活動の専任スタッフです。

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