活用事例づくりから始めるマーケティング内製化
1.顧客が求める情報とは
顧客への情報の提供は、顧客との信頼度向上につながります。 下手な営業は、一方的なヒアリングで顧客に警戒されてしまう、というのはよくあるケースです。 おそらく会社から「ヒアリングしてこい!」と強く求められているのでしょう。 その結果、ビジネスチャンスを逃してしまっているのです。 顧客とは情報を与えて引き出す、ギブアンドテイクの関係で信頼性を高めるのが上手な営業のスタイルです。 そもそも与える情報とは何でしょうか? パンフレットやホームページを見れば分かる情報であるならば、それらを見れば営業トークを聞かなくても済みます。 普通の人は営業トークなんて聞きたくありません。 パンフレットさえ貰えればOKなのです。 ならば顧客が本当に求める情報とは何か?ということです。 顧客が求める情報とは、カタログスペックの情報以上の購入の判断材料になる何かです。 それは期待させる何かであったり、口コミの評判であったり、約束された成功・効果であったり、どんな場面で有効かであったり。 自分の環境や目的にマッチしているのかどうか、自分が買うべきかどうかを知りたいのです。 それは顧客の状況によって求める情報が違います。 「でも何を発信してよいやら・・・」 コミュニケーションと営業トークが苦手だった営業マン時代、こんなことをやっていました。 出来上がりサンプルを見せる、事例を紹介する、です。 素材メーカーだった時は、その素材で出来た完成品を集めてこんな使い方があるんだよって顧客に見せる。 部品製造業だった時は、顧客ニーズを想定した試作品を自分で作って顧客に見てもらいました。 IT機器メーカーだった時は、その機器の業界別の活用方法や裏設定のやり方と活用を。 人的作業請負業だった時は、請け負った業務の事例を。 自分が担当した受注・失注含めて事例として紹介していました。 事例紹介によって営業トーク不得意な私でも仕事を受注することができ、これが私流の営業スタイルとして確立していきました。 基本的には、顧客に見せる事例は渡せる形にして、イラスト制作から印刷まで自分で制作していました。 私が営業で商談時に事例を見せていたのは、それだけで実は顧客への提案になっていたのです。 「困ってることは何ですか?」と顧客にゼロからヒアリングして帰社して提案書を作ってから商談するよりも、商談が進めやすくなっていました。 事例を見せることは顧客の相談事を整理するためのヒントになり、商談のたたき台になっていたのです。 私は事例づくりをおススメしています。 マーケティングを始めるにあたって、なぜ事例づくりなのか?というと 〇事例はどこの会社にも必ずあるのでスタートしやすい取り組みであり、事業が継続する限り事例も増えその後も継続しやすい取り組みである 〇事例を基にWebやパンフ・展示会等へと展開しやすい取り組みである 〇仕組み化・ルーチン化しやすい 〇情報発信のネタに困らない マーケティングと言って高度なITスキルがなければできないことではないのです。 自社で、社員たちで出来るマーケティング活動がここにあります。 次のページ: 2.情報収集:社内に眠る事例を掘り起こせ <もくじ> 1.顧客が求める情報とは 2.情報収集:社内に眠る事例を掘り起こせ 3.制作:見せる化で理解力アップ 4.情報発信:展開・展開、作ったものは使い倒せ 5.思わぬ影響、事例がもたらしたもの
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そして会社で得た経験値は、その会社に適したマーケティングノウハウとなるのです。
マーケティング活動の結果は数値データとなり、成功例・失敗例は次の打つ手の検証材料として残ります。
マーケティングは仕組みですので、やり方・方法がノウハウとして会社に残ります。
つまりノウハウは会社に残り、代々受け継がれて蓄積されていくのです。
マーケティングを自社運営することで、マーケティングのノウハウが蓄積され、
”永続的に”営業活動を強化できる仕組みが出来上がります。
だから私はマーケティング内製化を薦めます。
豊田マーケティング事務所では、経営者の営業面の課題をマーケティングの内製化で解決致します。
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